乗鞍岳 畳平の銀嶺荘に泊まってみよう
楽しく登る3,000メートル級の一つ、乗鞍岳に行ってきました。日帰りできる山だけど、せっかく乗鞍まで行くのなら泊まりたい!ということで畳平のお宿の一つ、銀嶺荘に宿泊です。
地上は連日猛暑、2700メートルは16℃。ああ天国。
当日16時の気温。理想的な避暑地です。
アルプス星の見える宿 銀嶺荘(ぎんれいそう)
【住所】岐阜県高山市丹生川町岩井谷乗鞍岳畳平
【客室数】? 10室?
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長野県から登っても岐阜県なり。
乗鞍エコーラインのシャトルバスで乗鞍高原観光センターから畳平へ
乗鞍高原畳平へはマイカー規制実施しているので、岐阜県側からは乗鞍スカイライン、長野県側からは乗鞍エコーラインで向かいます。が、2022年に生じた崩落により乗鞍スカイラインは通行止めが続いた状態。2023年は乗鞍エコーラインが唯一のアクセスとなりました。
まずは乗鞍エコーライン、シャトルバスの起点:乗鞍高原観光センターへ。
7時発のバスにのるべく、6時40分くらいに到着しましたが、第一駐車場は余裕で駐車可(平日です)。
10分前にすでにバスが二台到着、左に行列が連なりますが、予約不要のシャトルバスなので人数分増発してくれます。なので、バス乗り場へは正直言ってギリギリの到着も可能な雰囲気ae。当日は計3台で終点・畳平に向かいました。
往復乗車券3,400円(クレカ利用可)。Alpicoベストを着たスタッフがチケットをもぎって順に「ここから3号車です」と誘導してくれます。
ちなみに、この路線、写真の長距離タイプのバスを利用しているのでバスの下部トランクルームに大荷物を収納できます。追加料金も、もちろんなし。宿泊者にはありがたい。(この写真は畳平)
千畳敷ホテルに行った際に、荷物収納スペースがなかったので、今回はどうだろうか、と事前にアルピコ交通に電話確認。「長距離・貸切タイプを利用するので荷物収納できますよ」との返答。実際に走行していたバスはアルピコバスや栄和交通など何社かありましたが、いずれもトランクルームありの大型バスを用いてました。
乗り心地も悪くなく、長いと思った50分も思ったより快適でしたよ。
この先、マイカー規制のため、ゲートにはおじさんの見張り。
ぐんぐん登っていくといい景色が広がっていく。
センターラインがない区域も結構ある。マイカー規制ないとちょっと厳しい感じ。
終点 畳平見えてきたよ。
到着、畳平バスターミナル。標高2702メートル。
バスターミナルの向こうに、本日宿泊する銀嶺荘。
とりあえず、おはようございますの挨拶をして、荷物を預けておきます。軽食コーナーなんて看板はあるけど、今シーズンは機能しておらず。となりのビール、ソフトドリンクの冷蔵庫は販売中でした。
この缶ビールがすごい。税込み240円ですってよ、車で運べるとはいえ、超良心的。
ビールに気を取られてないで、荷物を預けます。ここから先は宿泊者のみ、というエリアに勝手に置くだけ。貴重品はちゃんと持っていきましょう。
宿泊して翌朝剣ヶ峰をめざす、という選択肢ももちろんありますが、せっかくの青空なのでやっぱり登ることに。いざ、剣ヶ峰!
乗鞍登山 剣ヶ峰へ
3,000メートル級なのに2,700メートルからスタートできる乗鞍山、永遠の初心者が行かないわけにはいきません。2,700メートルまでは合法的に金で解決できるって素晴らしい♪。
まずは目に入ったお花畑への道を下ってしまう。こちらの道よりは車道を歩いてる人の方が多かったですが。
9月だけどお花が残ってる。
お花畑から車道へ上がって、少し進むと剣が峰が見えてきた。スタート地点がすでに森林限界越えなので、ずっと良視野。眺めがよくやっぱりテンションあがります。東京大学秘密基地のような宇宙線研究所の分岐を左に。
この研究所のことで、なぜかツレと話が合わず。おかしいなあと思ったら『宇宙船』研究所じゃなくて『宇宙線』だった。たしかに東大でUFOなんか研究しないね。
肩の小屋のお隣、峰には帰りに立ち寄るとしましょう。
さあ、剣が峰を目指してここからちょっとがんばります。
まあまあきついけど、登山道はものすごい整備してある。道に迷いようもない。
振り返ると東大秘密基地の向こうに雲がどんどん湧いてくる。
このあたりになるとガレ場にコマクサがぽつりぽつり。ほぼ終わりで枯れかかったものばかりだけど。
剣ヶ峰 てっぺんの鳥居まで見えてきた…けど、不穏な雲が湧いてきてません??
振り返って見える権現池の方からもモクモクと湧いてくる。
そして剣が峰、雲に包まれた。あぁぁ…。
まあ、この眺望で良しとしよう。しかたない。時々サーっと雲が抜けたり埋もれたり。
山頂付近はあまりスペースがないので、頂上小屋の裏手でしばし休憩。雲が面白いように倍速画像のように流れてくる。宿泊だと帰りのバスを気にしなくていいのでゆったり過ごせる特典付き。
しばし休んだら下山。
肩ノ小屋でジュース買って休憩。「生水は飲まないように」だそう。
再び通ったお花畑の方にぽつぽつと高山植物残ってるのがうれしい。
白いけど、つぼみも花もリンドウっぽい。
ふさふさになったチングルマもちゃんといた。
のんびり歩いてバスターミナルに帰着。ああ楽しかった~。
小腹も空いたのでカレーライス900円。ツレの小腹は異様に大きい、山頂付近でおにぎりとカップヌードル食べたはずだが…。蕎麦と迷って結局カレー。あとから振り返ると蕎麦にしておけば…ね。でもこのカレーはちゃんと美味しかったので罪はなし。二口だけもらった。
このバスターミナル内のトイレは有料です。(駐車場に無料トイレはあり)
まだ14時過ぎだけど、お部屋に入れてくれないかな…と銀嶺荘アタック。
ちょっと入り口付近で待ってたら入れてくれました。感謝!チェックイン時間からすると山小屋ではなく旅館なんですね。
ところがこの後、フロントで衝撃の事実。
「乗鞍スカイラインの通行止めで岐阜側からの食材が云々……で、夕食はカレーと豚汁になります」
思わずのけぞってしまいました。先ほど胃袋に入れたカレーを後悔、なぜ蕎麦にしなかった…。予約時に教えてくれればいいのにな♡ どこかで予習した画像ではお鍋がついた定食系だったのでそうだとばかり思いこんでました。予約した時にはHPにも書いてなかったと思うんだけどな。
カレーは国民食、仕方ありません。ユニクロは国民服、同僚とお揃いでも仕方ありません。気にしない気にしない。
客室 和室
夕飯カレーだってよ、と反芻しながら預けた荷物をもって二階に上がり客室へ。靴は客室まで脱がずにすすみます。
客室の下駄箱には館内履きにもなるクロックス様サンダルが用意してありました。踏み込みは一畳分ほどあります。
宿泊したのは二階の客室、二名宿泊ニ食付きで14,500円/人、なんとクレジットカード利用可です。山のお宿なのでお食事の要・不要はたしか選択できたはず。ただ、冷蔵庫やレンジは見当たらなかったので、そのへんは注意。
一畳ほどの踏み込みの先に横長客室。
ミネラルウォーター無料サービス。夜間消灯時(22時以降)に使えるランプも準備ずみ。
部屋の入り口から右方向をみるとこんな感じで。畳ではなくカーペット敷きなのでいささかゴロゴロしにくい。というわけで、すぐ布団をしいてしまった。
窓からはお花畑ビュー。不動岳なのか摩利支天岳なのかよくわからないけど、いい眺めです。
なんと、金庫があるではないですか。すごい、すごすぎる。
その横のスペースにはタオル、歯ブラシ、シーツ。
タオルは名前入り。
お布団は自分で敷くスタイル。なんで写真を撮ったかというと、7月上旬からの猛暑続きだった2023年にこの羽毛布団をしっかり来て寝たから。そのくらい涼しかったのです。完全なる避暑地。
使わなかったけど電気ストーブ。
特に風が強い日でもなかったけど、夜中、上階の天井がみしみし軋む音がしてコワかった。なんか床ぬけそうだなあなんて。
そして浴衣もちゃんとある。廊下の棚から各自、適サイズを持っていくスタイル。浴衣ありってことでも山小屋ではないんですよね、こちらのお宿。
客室に湯沸かしやポットはありません。夕食時にお湯をポットからもらうことはできましたが、早朝出発時はどうするのかしら。確認してみてください。
トイレ、洗面など
男女別のトイレはこちら。「館内のトイレは有料です」の案内は食堂などをやってる時の非宿泊者向けの文言。宿泊者はもちろん無料です。
入ってすぐに洗面流しスペース。たしかカランが計5個くらい(写真撮り忘れ)。
さらに奥にトイレ。女子トイレは 洋式 3個 和式 3個で完全なる水洗。トイレや流しが順番待ちなんてことはありませんでした。ツレが利用した男子トイレ・流しも混雑なくスムーズだったそう。水の利用制限もなし。
浴室 ドライヤーもある
銀嶺荘にはお風呂があります。2702メートルでカラダを洗える、うれしいねえ。千畳敷ホテルでお湯につかれたのもありがたかったけど、あちらが2612メートルなので、今回お風呂最高峰記録です。
この浴室、17時-20時と時間設定が厳しめ。15時にチェックインしても入れないのです。
時間設定が微妙なので入浴時間、みんなまるかぶり。19時30に覗いたらスリッパ5足並んでいて、そっと扉閉めました。そして19時45分に再チャレンジ。
脱衣所はこんな感じ。ドライヤーあり。
湯船は2~3人サイズ。
洗い場はカランのみ二カ所、シャワー付き一カ所の計3カ所。まあまあ狭め。
DHCのリンスインシャンプーも置いてある。つまり、ソープ類の利用も問題なし、ということです。
山、高所で汗を流せるって本当にうれしい、ありがたい。
館内図はこんな感じ。宿泊したのは和室が4×2列並んでるうちの小さいほう。
長くなったので続きます。〈宿泊2023年8月〉
乗鞍岳 銀嶺荘②ご来光とカレー祭りのお食事編【岐阜・高山】