Pat Joe Murphys Skellig Michael landing tour 船はちゃんとでるのか?
day5 今回の旅のハイライト、行こうと思ってもなかなか行かれない場所。天候次第のスケリッグ・マイケル Skellig Michael 上陸ツアー。スター・ウォーズに登場したあの場所がまさか実在するなんて。そして頑張れば上陸できるなんて。スター・ウォーズの熱烈なファンでなくても是非行ってみたくなる島。
「今日も明日も晴天、凪だから大丈夫」とB&Bで言われ一安心だけど、当日になって逆転中止なんてないよね? B&Bを出発してまずはポートマギーPortmageeへ、指定された集合時間は8:00。
Tig An Rince, Ballinskelligs 宿泊記・感想【アイルランド21】
7:45 町の入口、公衆トイレもある駐車場に停車。酔い止めをのみ、身支度整えて集合時間の10分前に港へ。
B&Bで予約してくれたのはこちらのPat Joe Murphys Landing & Tours aroun Skellig Michael。ちょうど船着場の目の前あたりにある。
事務所の入口はオープンしているものの、誰もおらず。船着場辺りまで行くと、客を確認しているようなおじさん数名。
「oharu2名です」というと『はあ?』の返答。「Jackieが予約した2名です」というと『よしよし、わかった、Jackieだな。8時半出発だ。トイレは駐車場とそこのカフェの中にある」と。船は予定通り出航するらしい、よかった~。
この正面・カフェの建物の左側(海側)のスペースで船主たちが客の確認をしている。
海側からみるとこんな感じ。
停泊しているボートが順に出航していく。
ポートマギーから出航 リトル・スケリッグとスケリッグ・マイケル
8:30頃~こちらの船SHELLUNAに乗り込む。乗客10名+若い二人(港で受付してくれたおじさんとは異なる)が運航して総勢12名のボート。救命胴衣を着けるよう渡されて出航。
入り江を過ぎて外海にでると、スピードもup。水しぶきこそかからないものの、バシャンバシャンと揺れること予想通り。ああ、酔い止めを飲んできて正解。船酔いってなんのことですの?
やや曇りがちな当日、朝の冷たい空気もあって、ふきっさらしの甲板は結構冷える。やはり防寒というか防風は必須。
9:40 揺られること1時間 リトル・スケリッグLittle Skellig の近くへ到着、ぐるっと一周します。鳥・トリ・とり、海鳥の楽園となり表面は粉雪をかぶったように真っ白(=鳥+フン)。
空を舞う黒い点々は全て鳥。ヒッチコックの鳥を彷彿とさせる群れ。
頭頚部が黄色、翼の黒いシロカツオドリ Gannets が無数にいます。野鳥の天国、楽園。
リトル・スケリッグを一周したらスケリッグ・マイケルSkellig Michael (グレート・スケリッグGreat Skellig)へ。まずは島の周りをゆっくり一周。こちら側に見えている歩道を上陸後に歩いていくことになる。
反対斜面に回ると南端に灯台、こちら側は歩くことができないが斜面に歩道があるのが見える。
ぐるっと島をまわったら船着場へ寄せていく。どうやら各ボートで順番決めて上陸しているよう。
上陸 パフィン祭り
10:00 一隻だけしか寄せられない、階段だけの船着場にボートが順に着岸。手を借りながら一人ずつスケリッグ・マイケルへ上陸していく。『12:30に帰りの船が出るから戻って来て。乗り遅れたら明日まで帰れないからね。』
10:15 しばらく歩いて登り口に到達すると、この青い看板にいろいろと注意事項。ここから登りの階段が始まる。ある程度人数が集まると、黒色短パン・半袖のごっついOPW職員(隊長とお呼びしよう)による注意事項説明が始まる。隊長『ふらついたらお尻をつけてしゃがめ。死んだヤツもいるし注意しろ。お前らここはディズニーランドじゃないぜ・・・』(こんな口調に聞こえる)。こうやって釘指すの大切です。
世界遺産の標識も鳥フンにまみれて…。潮風と鳥ウ〇コと過酷な環境であるのは間違いない。
10:23 さあ、気合い入れて登りますよ
手すりの無い、すぐ横が崖のこんな階段をひたすら上る。今ふり返ると怖い、よくのぼったな、あたし。
次の一団が隊長からの説明をうけている。
我々を乗せてきたボートは島の近くに停留中。このあたりの高さになるとパフィンPuffin=ツノメドリが大勢お出迎え。初めて会うPuffinにテンションあがるけど、写真を撮るには腰低くして足元確かにして。
正直に言おう。スケリッグ・マイケル を下調べしていると必ず出てくるこのパフィン、魅惑のチキルームにこんな鳥いたよね(←古いっ)程度で全く関心なかったのだが、実物をみると予想以上の可愛さにメロメロ。ぺたぺた歩き、階段をぽんっと降りてみたり。全くヒトを恐れず自由に行き交うパフィン。目やカラフルな彩色、おどけているようにも見えてまるで道化師のよう。くちばしとブーツの色は同じオレンジ色のアクセントカラーで揃えているのだ。立派なオレンジ色の水かきがわざわざ履いたフィンのようで特にかわいらしい。なんなんでしょう、この完成されたキャラクター感。
リトル・スケリッグを写した写真にとんでいるパフィンも写りこむ。これマンガ?と思うような飛びっぷり、こんなボテッとしたカラダなのに飛べるのだ(当たり前)。
この斜面はパフィンのアパート。黒い点々は全てパフィン、横穴の巣の前にたたずむ。
みなさん、ご自宅前で井戸端会議、でなく見張り番をされているのだ、たぶん。
こんなに愛嬌をふりまいてわたしを滑落させようとしているが、そんな思惑に乗ってたまるか、とパフィンを楽しみながらも少しずつ上がる。
手すりも何もないこんな石道、石段が続く。向こうにリトル・スケリッグ、その先にポートマギーのあるアイベラ半島。
船着場と登山口の間にあったヘリポートがあんなに小さくみえる。滑落してヘリで運ばれないようにしなくては。
修道院集落
10:48 マイペースで618段上りやっと岩山のてっぺんエリアに到着、海抜218m。石壁で囲われた要塞のよう。
小さい入口をくぐる
スターウォーズ エピソード7・8でルークがサボっていたエリア、修道院集落に到着。hutを使うシーンは実際にはディングル半島Dingle Peninsulaのシビル・ヘッドSybil Headにビーハイブをこしらえて撮影したらしい。
ここでもOPW職員による説明がある。つまれた石の間に、鳥が巣をつくっているので、姿は見えないものの石壁から鳴き声がクークー聞こえる。
6世紀から13世紀までカトリックの修道士が迫害を逃れて過ごした場所。信仰のためとはいえ、この島にこういったものを建造するのがどれほど大変だったか。動力の無い手漕ぎボートで島に来る・岩をのぼる・石を積み上げる…気が遠くなります、命がけ。
摩耗して角が丸くなってしまったハイクロス
修道士の墓地が残る
11:44 そろそろ下山、再度船着場へ。ぽつぽつとわずかに降った雨が石段を湿らせていて緊張、足を滑らさないように慎重に下る。予想通り下り道の方が怖い。
見納めパフィン、またね~ どこかでまたお会いできるかしら。
海面に近い断崖絶壁に目を凝らしてみるとオオハシウミガラス Razorbill のつがい、ちらっと産毛のヒナがみえたりした。その下ではセグロカモメ European herring gull が抱卵中。
12:20 船着場に戻る。
さようなら パフィン、スケリッグ・マイケル
12:30 すべてのメンバーが揃うとそれを確認して?われらの船がやってきて再乗船。救命胴衣は渡されないまま。気にしない~ってこと?スケリッグ・マイケルをあとにしてポートマギーへ。さよならー。船着場の上にも、今回登ったのとは異なる、山上へとつながるルートが見える。
船尾からの リトル・スケリッグ(左) と スケリッグ ・マイケル(右)。遠く離れているスケリッグ ・マイケルの方が小さく見える。
13:25 無事にポートマギー 到着。下船時に€100pp 支払ったら(現金のみ!)5時間のツアー終了。
心配だった船酔いと高所。船酔いは酔い止め服用のためか全くなし。足は多少すくむけど、下の方をみなければなんとか大丈夫な範疇。ということで、懸念材料も吹っ飛び満足のSkellig Michael landing tour 終了。天候はどうしようもないので計画はしたものの半ば諦めていた上陸、予想以上のパフィンの愛らしさに大満足。
予約の段階から当日の天候まで、いろいろとハードルの高い島ではあるが、骨を折っていく価値があると思う。
長くなったので予約等の準備を次ページで
スケリッグ・マイケル ランディング・ツアー 予約しよう【アイルランド23】