愛と哀しみのシャーロック・ホームズ
三谷幸喜が描く柿澤シャーロック・ホームズ、いかに。
座席からの見え方 1階席N列
三軒茶屋から雨に濡れずに行かれるこちらの劇場、アクセス良好。今回初めて。
1階N列の上手、どちらかというと中央寄りに着席。会場内は撮影できないので、公式HPの写真で想像してもらうしかないけれど、思ったよりも傾斜が乏しい感じがある。そのためか座席自体は千鳥配列だけど、役者の立ち位置によっては前のヒトの頭ががっつりかぶることも。
見た感じでは二階・三階席はかなり舞台からは遠い感じがしてしまうのでやはり席をとるなら一階でしょう、ここでは。
上演時間
一幕 60分/休憩 15分/二幕 70分
感想
誰もが知ってるホームズとワトソン君。どこかで読んだり見たりしたであろうこの人たちを三谷幸喜が手掛ける。ふざけ過ぎることなく、一つの謎解きだけにせず、二時間飽きさせないストーリー。場面暗転なくベーカーストリートの下宿セットのみで舞台が進行。ホームズという探偵とその相棒ということ以外、全くなんの予習もなくても楽しめる筋書きというのはうれしい。
柿澤くんの演じるシャーロック、多弁・早口、頭脳明晰で、さらにコミュ障ときてベネディクト・カンバーバッチのシャーロック像とよく似ている。でも柿澤シャーロックの方がより人間味があり感情的。そしてとにかく台詞が多い。舞台ではなく映像であっても大変そうなセリフの多さだが、滑舌も悪くないのでよく聞き取れる、愛すべきシャーロックの熱演。
かわいらしいキャラの二朗さん、ではなくワトソン。広瀬アリスさんは期待通り。横田栄司さん、ピアフ以来でお目にかかるけど、このメンバーで最もピリリとしまる演技と存在感。八木さんはじめ数名は歌をうたうのに、はいださんに敢えて一つも歌わせないのも何かのこだわりなのでしょうか。そして三谷作品らしい笑いをいつもぶちこんでくる迫田さん、こんなに声よかったですか、映像だともったいない。
宮敬タイムでも聴かせてくれた荻野さん、舞台セットの一部のように下手に位置して生演奏、控えめながら素敵、効果的な音楽で舞台の魅力が格段にアップでした。
【作・演出】三谷幸喜
【出演】柿澤勇人・佐藤二朗・広瀬アリス・八木亜希子・横田栄司・はいだしょうこ・迫田孝也
【音楽・演奏】荻野清子(ピアノ)
【チケット代】S席 9,800円