新千歳空港から行かれる支笏湖畔の温泉宿
11月、どこかへ飛ぼうと計画。比較的価格の安い札幌・新千歳空港便をおさえて、宿泊先の検討に入ります。
下調べをすると、すでに雪が降ってもおかしくない冬まっただ中。温暖な土地でしか暮らしたことがないので運転無理と早々に判断し、公共交通機関や宿の送迎で行かれるようなところを検討。
支笏湖畔に丸駒温泉旅館を発見。交通アクセスも空港からバス、さらにバス停から宿の送迎、で行かれることが判明したためこちらの宿に決定。日本秘湯を守る会の会員宿です。
予約 宿のWebサイトから予約するとお得
せっかくの景勝地なので湖水側客室希望したい。目的地がこの温泉地だけなのでレートチェックアウトができるようなプランを探すと宿のHPに発見。【自社NET5%割引対象プラン】囲炉裏会席プラン『初太郎物語』湖水側客室。割引後で15,390円×2名。チェックイン14時・チェックアウト12時/ドリンクサービス などの特典付き。レイトチェックアウトはありがたいー。
アクセス 路線バスと宿の送迎バス
宿のHPに新千歳空港や千歳駅を通るバスの時刻表が掲示してあり助かります。一日4~6往復あるので、飛行機の選択肢も広がり便利。
新千歳空港28番乗り場から乗車。28番を出発したバスは次に1番に停車するが、始発はこの28番。路線バスで座席指定ではないので座席確保必須、時間に余裕をもってここ28番から乗りましょう。荷物置き場がないため、スーツケースなどの大荷物の乗客はやや難渋することになるので注意。
現金・Suica/Pasmoなどの電子マネーでも支払えるほか、空港の中央バスカウンター・券売機での購入も可。片道1,030円。
支笏湖のバス停に到着。事前に乗る予定の路線バスの時間を伝えてお迎えをお願いしておいたので、宿のバスがすでに到着しています。すぐに乗り換えて約15分でお宿へ。なお、冬場は札幌駅からの直接有料送迎もあり(要予約)。
チェックアウト時も、乗りたい路線バス(12:50発)に合わせて、支笏湖畔のバス停まで宿のバスで送ってもらいました(12時宿出発)。
湖水側客室 やっぱりレークビュー
シンプル和室。小さい洗面台とトイレあり。
客室窓からは期待通りの支笏湖の眺め。
東向きのお部屋なので美しい日の出も。めずらしく早起きしてしまいました。
HPによると「禁煙室なし」ということなので、電話で消臭をお願いしておきました。気になる匂いもなくしっかりと消臭ずみ。客室Wi-Fiなし。
温泉 景色は素晴らしいのに混雑ひどし
リニューアルしてあるきれいな廊下を進むと、浴室入口。大浴場+展望露天、脱衣場からさらに廊下をわたっていく天然露天風呂。
こちらの温泉で有名なのは天然露天風呂。湖の水位と同じという変わった露天風呂。当日は100㎝くらいの水位なので身体もかくれて、ちょうどいいくらい。藻が周囲の岩にびっちりとついていたり、ぷかぷか浮いていたりするのも愛嬌。湯船への昇り降りの階段も藻でぬるぬるしている。野趣あふれる感じでおもしろい。河原とか浜辺を掘って石・岩でかこったような天然温泉のしっかりした版といった感じ、ほぼ湖の一部です。”藻がいっぱいでぬるぬるで気持ち悪い”といった評価を予約時から何度も目にしていたのでその点は想定内でした。
ぬるめ、温水プールのようなお湯が透明できれい、支笏湖の水と同じかな。ただ、脱衣所からの渡り廊下はまあまあ距離があるうえ露天風呂の湯船も藻で足場が悪いので、お年寄りや足腰に不安のある方にはおすすめできません。
写真は撮影出来なかったので丸駒温泉HPより拝借
大浴場+展望露天風呂もいいお湯。満足。支笏湖を眺めながら入る露天風呂は最高。深夜23時~4時まで使用できない。
丸駒温泉HPより
ただ、ただですね、15個くらいある洗い場が常に満席。客室の数からすると、まったく足りていない(じゃらん情報によると55室・定員280人)。修学旅行かっ、てくらいに。しかも、その洗い場・シャワーにたどりついても水圧が弱すぎで、洗うのに3倍ほどの時間がかかってしまう。ゆっくりとシャワー・蛇口を使えたのは、チェックアウト10時の方がいなくなった時間帯になってから。しかもそこに輪をかけて外国人客が少なくないというカオスっぷり。温泉に行ってこんなことって、いまだかつてなかったほどでがっかり、しょんぼり。ああ、落ち着きのある温泉タイムはいずこへ…
10時過ぎて日帰り温泉のお客さんが入ってきても、宿泊タイムよりもうんと空いていたほどです。大浴場の入浴時間が限られていることも混雑の原因の一つかな。
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉(中性低張性高温泉)
源泉:54℃
食事 夕食は囲炉裏端でゆっくりと
網焼きの具材が左側に。おいしい釜飯も卓上で火をつけてくれます。マイペースで自分で焼いていくのも楽しい。
支笏湖でとれたヒメマスは、香ばしく焼いてから持ってきてくれます。フォトジェニックなヒメマス。
夕食のお品書き
前菜や鮭とば
お造りや秘湯ビール
食事 朝食は和食ビュッフェ
湖に面したお食事処で和食中心のビュッフェスタイル。
黒豆の納豆を発見し頂く。豆の味がしっかりとしていておいしい。
コーヒーなどもセルフで飲めるようになっています。しかし、宿泊人数と会場の大きさが見合っておらず、ピークタイムに行ってしまうとゴミゴミ混雑。
ご飯・お味噌汁はスタッフがよそってくれるスタイル。スペースが広くないのでその方が合理的だけど、
スタッフ「ライス?スープ?」
oharu「ご飯少な目でお願いします」
スタッフ「ライス?」
oharu「ええ、ご飯お願いします」
という不思議なやりとり。ちなみにスタッフもoharuもこてこての日本人ですがなにか?機械的な仕事の方が早いってことなんでしょう、きっと。外国のお客さんも少なくないからね。
まとめ・感想 混雑してなければ…
新千歳空港から行かれる温泉ということで見つけたこちらの温泉、下調べの段階でTripadvisorのレビューがあまりに二分していた(高評価も多いけど最低評価もこれまた多い)ので心配していたけど、支笏湖ならではのおもしろい天然露天風呂だったのは間違いありません。
ただ、温泉の項目に記載したような、混雑問題。部屋数(客数)が浴室の洗い場・脱衣所や朝食会場と見合っていない。たまたま行った日がハズレだったというだけかもしれませんが、ひっそりと佇む温泉宿というよりも大箱宿。秘湯・秘境感は残念ながらありません。
日帰り温泉の方が快適!というのもどうかと思いますが、少なくとも現時点では平日もしくはレイトチェックアウトを選んだ方が心地の良い温泉がエンジョイできるのは間違いありません。
帰りに新千歳空港行きのバスまで時間あり。支笏湖湖畔をぶらぶらできたのはうれしい。雲をかぶった美しい恵庭岳を見納めてからバスに乗り込みました。〈宿泊2018年11月〉