スーパー神話ミュージカル ドラマティック古事記2020
4月に入手したチケットが新型コロナ肺炎の影響で一旦払い戻しに。席の見直しをして再販売とのことなので、座席数も減ってしまうし、もう観劇無理かなあなんて思っていたら運よく再販のチケットが手に入り観に行ってきました。
感染対策のためか、ポスターなどは一切なし。入り口でパンフレットが配布されます。
ああ美しいご夫婦…
コロナ感染対策
この公演の少し前に新宿小劇場のクラスター問題あり。ちょっと不安になったけれど内情を見てみると真っ当な対策をしてないのがよくわかったので演劇クラスターで一括りにするのもおかしな話だなあ、と気にせずに行くことにしました。大手新聞社のホールでクラスター出すような杜撰な対策しないはず!という願望を胸に抱いていざ大手町へ。
3階入り口でまず検温。
券面の裏に氏名・電話番号予め記載しておくように指示あり、その券面の裏を確認したのち、客自身がチケットをもぎり箱にいれる。スタッフが触れないことによる感染対策。
座席配置は両隣、前後を空けてチェッカーボード形式。これまた普段の観劇よりも快適です。
誘導するスタッフ、サーモカメラで体温測定するスタッフ、氏名記載を確認するスタッフ、チケット受けるスタッフ……どんだけいるんだ、というくらいスタッフが多い!気合い入ってます。睨んだ通り、新聞社のホールで感染を出すわけにはいかないという気概を感じます。よく見たら主催者”読売新聞社”だもの。
ただ、最前列の客席と舞台は結構近い様子、だ、大丈夫なのか?その後コロナ発生情報もないので問題なかったのでしょう、きっと。
よみうり大手町ホール 座席からの見え方 後方からも観やすい
大手町駅からほぼ直結の読売新聞社4階あたりにある、21列まで、500席ほどのこじんまりとして傾斜も十分なホール。読売新聞本社にこんな素敵なホールがあったとは。当日まで『有楽町よみうりホール』に行こうとしていたのは私だけでしょうか。
今回はほぼ最後列、上手側の座席。椅子も背もたれ高く座り心地よく、後方からでも傾斜は十分で観やすい。が、コロナ対策で前後左右も空いた状態、なのでぎっしり詰められた状態ではどうなのか?ということで感想が異なる可能性はあります。後方座席はオペラグラス必須です。
上演時間
第一幕 60分 / 休憩15分 / 第二幕65分
1時間で休憩をはさみ換気をしてくれるのも安心要素の一つ。
感想 緊急事態宣言後初観劇 ナマの舞台はやっぱりいい
イザナギ、イザナミの日本誕生の話からその子供であるアマテラス、スサノオの兄弟げんか、までの神々の物語。実生活でご夫婦の西島数博、真矢ミキさんを始めとする美しいダンサーや佐藤氏の和太鼓、東儀秀樹氏の演奏(笙?)、さらにマークエステル・スキャルシャフィキさん(当日会場にいらしてた)のシャガールを彷彿とさせる幻想的な色彩の舞台装飾がが相まって、ただただ堅苦しいだけの古典ではなく、タイトル通りのドラマティックで美しい舞台に。登場する神様たちは愛したり喧嘩したり憎しんだりと決して卓越した人離れした存在ではなく、人間の喜怒哀楽そのままに描かれています。
ゆっくりと丁寧な口調の柴田美保子(市川森一氏の奥様)さんの語りもまた神妙さを強めてくれます。各人素晴らしいダンサーの中でも舘形比呂一氏のアマテラスが力強く美しく印象的。そういえば日本の神々には性別はなかった、んだよね確か、と思ったり(違ってたらすみません)。
久々に舞台鑑賞、やはりナマはいい、気合いと覚悟とそれなりの準備を固めて公演を行ってくれた出演者、スタッフに感謝です。と思いつつも多少の緊張を強いられるのも事実。ただ、客席使用約半分だとどれだけ一生懸命拍手をしようが半分のボリューム。客席のWao!が舞台へ伝わっていないような気がして少し残念でしたが、まあ仕方ありません。
マスコミは対策に失敗した演劇やスポーツ、旅行ばかりをここぞとばかりに取り上げるけれど、そうではなくうまくいっている、成功した対策も多々あるはず。そういった実例を実はみんな欲しているのではないかと思った公演でした。各業界で共有できるといいのでしょうけどね。
前後左右が空席状態での観劇、前席の頭に視界を遮られることなく、となりのおじさんにひじ掛け領土侵犯されることもなく快適そのもの。もとの収容人数に戻ったら不快だろうなあと思うほどです。ぜいたくなカラダになってしまいました。
【原作】市川森一
【演出・振付】西島数博
【チケット代】10,000円
『日本博』関連事業のマークが。もっ、もしかして幻の東京オリンピックに合わせてたのかな?かなし。