グランクラスに乗ってみよう JALマイラーが乗ってみた
新青森駅から上りの東京行き新幹線に乗る機会がありました。
他記事に記載している通り普段は飛行機派でありJALの奴隷、下僕の陸マイラーなので、航路がある場所は迷わずそちらを選択するのですが、なにせこの新型コロナ感染症のためJALが減便を重ねて、青森→羽田の便を6便/日から2便/日まで減らしてしまいました。『都合が合わない方は、陸路があるでしょ。そちらへどうぞ。』という上から目線の欠航により期せずして陸路、JRのお世話になることになります。まあ、とばせば飛ばすほど赤字垂れ流しになるのは分かるんですが、運航便に予定を合わせることも難しく、また減便によって満席に近くなるとこれまた空の旅の足は遠のきますねぇ。
幸いJRは減便することなく、すかすか新幹線をダイヤ通りに走らせています。3時間以上の乗り物、つらいなあなんて思いながらどの席にしようかと考えているとグランクラスの文字が!こんな機会でもないと乗ることもなさそうなので、旅を楽しんでみることにしましょうか。
気になる領収書問題 窓口で解決 領収書分割可
気になるのが経費、領収書問題。『グランクラスの領収書なんて提出できないよ』と思っているあなた、心配ご無用です。みどりの窓口で提出できるラインまでで領収書をお願いしました。特にトラブルなく発行可。駅の券売機だと分割できないので窓口にGoですよ。領収書で切れない分は自腹ということで解決。
当日の『東京ー新青森』の普通指定席17,670円、グリーン車22,380円、グランクラス27,620円
この領収書の切り分けはJALでも同様のことが可能です。クラスJに搭乗した際にも、窓口でお願いすれば普通席までの料金で領収書を作成してくれます。あちらも商売です。
乗車
エメラルドグリーンのはやぶさ10号車、最後尾が乗車口です。乗車時にはアテンダントさんがこの扉の奥でお出迎えしてくれました。
車内 落ち着いた雰囲気
10号車両後方から乗車すると1-2の横三席の座席がならび、色調も落ち着いた雰囲気です。(写真は降車時にとったもの)
頭上の荷物置き場が航空機と同様ロッカー形式になっており、落下する心配がないのがうれしいところです。国内線機内持ち込みキャリーバッグは横向きにすっぽりと容易に収納可能でした。
座席 おすすめは一列目以外
進行方向右側の眺めを見たかったので、右側二人席の一つ3Cを指定。直前購入だったこともあり、この車両は満席にならなそうだなと思ったので指定しましたが、一人利用で満席になるようならやめておいた方がベターです。座席を倒しているお隣さんの足をまたがないと通路には出られなそうですので。
他にお客さんもいたのでうまく撮れませんでしたが、リクライニングを最大にするとこの↓写真の奥の座席の通りです。
もちろん混んでるときはおひとり様は一人掛けの方が快適そうです。
座席のひじ掛けにはリクライニングボタンのほかに、アテンダント呼び出しボタンつき。飲み物をお願いしたい際に押すと座席まで来てくれます。
また乗る機会があるのかわかりませんが、備忘録を兼ねて記載しておくと、1A、1B、1Cの一列目(上り時)はすぐそばの扉をアテンダントが頻回に出入りするので落ち着かないかもしれません。飛行機で言うところのギャレーそばの要注意座席です。というわけで後方の座席(6列目)が落ち着く良席かと思います。
椅子が快適、前の座席が倒れてこない!
最も快適な点はこれに尽きます。JALのビジネスクラスシェルフラットと同じような造りで、椅子をリクライニングさせてもシェル、枠の中で傾斜するだけなので後ろの座席へ倒れこむことがありません。自分の後ろ座席を気にする必要もないし、前の座席が非常識なほど倒れて来てうっとおしいなあ、と思うこともなく空間を楽しめるのが最大の利点です。飛行機と違い座席はフルフラットにはなりませんが、まずまずの傾斜角をとることが可能です。
軽食、ドリンクはおまけでしょう。でも3時間以上の距離でこの座席ストレスから解放させるのはとても大きいと思います。
電源はコンセント USBではありません
一座席に一つ、真ん中ひじ掛け部に電源コンセントがあります。空路やリムジンバスではUSBが当たり前なので、一瞬?となりますが、新幹線は普通席もコンセント式のものでしたね。ですので、プラグ忘れずに。
軽食とおやつ お品書き
席に着席すると温かい布おしぼりを持ってきたアテンダントさんが軽食、おつまみ、茶菓子の要不要、ドリンクのお伺いをしてくれます。
もちろん全て頂いてみました。割りばしのサイズと比較してもとても小さい軽食の箱です。
軽食の蓋をあけるとこちら。可愛らしい。がっつりお弁当というより量的にはおつまみです。285kcalだそう。
お献立もちゃんと書いてあります。
お茶菓子は『亀田製菓のおかき』、それと『蔵王チーズ餡のパウンドケーキ』。すべて北のもの中心の素敵なこだわりです。
ドリンクメニューなどのサービスメニュー、ちゃんと座席に置いてありました。アテンダントさんにお願いするとおかわりもできます。
アテンダントさんは二名乗車しサービスに当たっていました。何分にも初乗車なので常に二名なのかは不明です。
あくまで軽食・おやつなので、もっとしっかり食べたいヒトは自分で持ち込みましょう。
スリッパ、新聞も
各座席に、使い捨てスリッパの用意あり。案外フカフカめの使い捨てタイプ。
ということは、靴脱いで良いよ、というメッセージなわけで。お隣さんの匂いが気になると旅が苦行となってしまうので一人がけの方がまあ無難です。
そのほか10号車と9号車の間にトイレなどのスペースがありますが、その途中にグランクラス用の新聞数種も置いてあります。
感想・まとめ 椅子・空間に価値あり
JALのしもべがJRに乗ると新鮮、楽しめます。たまには長距離の鉄道利用も悪くないかな。
どこかのレビューで『アテンダントが飛行機CAに比べて…』だの『食事が…』だのという不満を目にすることがありますが、そうではないのです。グリーンとグランクラスの差は椅子! ただそれに尽きるかと。海外航路のビジネスクラスも飲食ではなく椅子・空間代だと思っていますので、グランクラスでもその点に価値があることを実感しました。
当日はグランクラス内も4~5割の乗車率、おそらく一般指定席の方が乗車率は低かったと思います。なんせコロナでガラガラですので。乗車した際には『まずったかな、指定、グリーンの方がよかったかな』なんて思いましたが、みなさんマナーよく静かでしたのでそれも杞憂に終わりました。
新青森から東京までグリーンとグランクラスの差は5,000円。最近は新幹線全体、普通席もグリーン車も空いているのでストレスを感じる座席なら移動もできそうなので普通席で十分かとは思うのですが、混雑するようなときこそグランクラスは威力を発揮するハズです。平時にグランクラスがすぐに売り切れてしまうという理由がわかった気がします。
ちなみに車内販売を行っている車内放送がありましたが、グランクラスにはやってきませんでした。
眺めを楽しみにして乗車した右側(西側)、新青森~盛岡間はトンネルが予想以上に多く眺望が一瞬、いまいちだったけど、盛岡に近づくと山の景色がよく見えました。どれがどの山か同定できないのが悔しいところですが。【2020年8月】