松代温泉 松代荘②赤茶色濁り温泉にうっとりする編【長野】

源泉掛け流し黄金色を愉しむ天然温泉 加水・加温なし、消毒なし

前回、お食事と客室まで

松代温泉 松代荘 ガス抜きタンク松代温泉 松代荘①湯治プラン~客室とお食事編【長野】

HPで見た時からあこがれていた黄金色の温泉、男女合わせて全部で4箇所。日帰りにも開放している大浴場は男女入れ替えがないので、利用できるのは3か所まで。

宿泊者専用の浴室があったり、宿泊者オンリーの時間帯があるのがうれしいところ。それがなければ宿泊している意味がよくわからなくなる。

深夜はどの湯屋も入浴できません。身体への負担が大きい温泉、つかりすぎないように注意せねば。でもついつい長湯~。温泉はカラダにいいのか悪いのか、という疑問は一旦忘れてしまおう。ということであっちの湯、こっちの湯と行ったり来たりしていたのはあたくしです。

松代温泉 松代荘

福寿 宿泊者専用

まずは宿泊者用(福寿と長寿)へ。手前の福寿が15時~23時まで女湯。朝6時からは男女入れ替え。

松代荘 宿泊者用温泉

脱衣所も清潔ひろびろ、コロナ禍で脱衣籠を減らしてあります。ドライヤーも三つほど備え付けありました。

松代荘 温泉 宿泊者用 脱衣所

内湯

二面ガラス張りの内湯の湯屋は明るく、湯気もこもっておらず快適。お隣の長寿(この時間帯は男湯)と屋上近くでは繋がってます。湯船も床も茶色~橙色で美しい。右奥の湯口から流れ出た濁ったお湯は左奥からかけ捨てられて、あふれたお湯は床を赤く光らせます。

松代荘 温泉 福寿 内湯

ドボドボ…

松代荘 温泉 福寿 内湯

透過性ほぼゼロの黄濁色のお湯、土色ともいえる。体感41~42℃いったところ。熱すぎずちょうどよい。

洗い場も10カ所ほどたっぷりと。シャンプー・リンス・ボディソープの三点セットあり。日帰り客も利用できる大浴場ではリンスインシャンプーだったので、洗髪するならこちらがおすすめ。

松代荘 温泉 内湯

露天

内湯からの扉をあけると露天へ。覆いのないシンプルな小さめ湯船。でもここがスゴイ。赤っぽさが増して見える。

松代荘 温泉 福寿 露天

すぐ横の樽で炭酸ガスを抜いたものがすぐにこちらの湯船に注がれるとか。

松代荘 温泉 福寿 露天風呂

常にガボッごぼっという吐出音というか轟音にも似た賑やかな音をたてて温泉を注ぐ、というよりも噴出してくる。

松代荘 温泉 福寿 露天風呂

ガスが多いのでゴホッ、ガボボボッと不規則に供出量が多くなったり少なくなったり。湯口まわりもあちこち析出しまくりです。他の湯船よりも若干熱い感じも。

松代荘 温泉 露天風呂 湯口

松代荘 温泉 露天風呂 湯口

この露天の湯船が最も新鮮で楽しかった。鉄臭しっかり、この湯口周りではほんのりたまご臭も感じられ、湯船内の泡付き、炭酸感もしっかり。鉄っぽさと塩からさの混じた変わった味のお湯。

ばりばりに育った析出物、たまりません。色も段々も芸術の域。松代荘 温泉 露天風呂

あちこちゴリゴリ。湯底もザラ・ゴリに析出していて痛いほど。もう本当に、掃除が大変そう。でもせっかくのゴリゴリ、あんまり削ってしまわないでほしい気もする。

脱衣所にあったアラート。もうこのくらい示してくれないと濁ったお湯で足元が全く見えない上、床も段差もざらざら、という油断していると怪我しそうな温泉です。

松代温泉 松代荘 温泉注意書き

長寿 宿泊者専用

6時から9時半のあいだ女湯になります。

内湯

こちらも二面ガラス張り、天井高く気持ちよい。飴色のお湯と床と。

松代荘 温泉 長寿 内湯

奥の筒状の部分から湧いてくる温泉がドバドバ……ヘドロのようにみえるけどガッチリへばりつき。

松代荘 温泉 長寿 湯口

露天風呂・壺湯

ガラス戸の向こうに小さい露天風呂の浴槽と、一段高くなった壺湯。こちらも屋根はありません。露天風呂は左手前からかけ流され、右奥の角から流れ出ていきます。

松代荘 温泉 長寿 露天風呂

ちょろちょろとだけ温泉が投入されている壺湯。お湯の動きも少ないのか早朝にはびっしりと析出物、パラフィン状に。お湯はぬるめになっていました。

松代荘 温泉 壺湯

露天風呂の湯口は滝のようにジャバジャバと。周りは析出物でゴリゴリ、鍾乳石のよう。松代荘 温泉 長寿 露天風呂

大浴場 女湯(姫湯)

日帰り温泉で入浴できるのがこちらの湯船。日帰り入浴の時間は10時―22時(最終入場21時半まで)。宿泊客はさらに6時―8時も利用できるので、早朝時間帯を狙います。

大浴場の前には今日の湯温も。あれっ、宿泊者専用湯船にはなかったのに。

松代荘 大浴場 

大人数に対応できる脱衣所、コロナ対策・密回避のためかロッカーキーは一列ずつ強制的に外してあります。

松代温泉 松代荘 大浴場 脱衣所

内湯

屋根も高くガラス張りで明るく、湯気もこもっていない快適湯屋。天井との隙間でお隣の男湯とつながるつくり。洗い場は18カ所ほど、あのロッカーや脱衣籠の数をみると時間によっては相当混み合うんでしょう。

こちらの湯屋の備え付けはリンスインシャンプーとボディソープの二点セット。宿泊者専用湯船の方がちょっといいもの置いてある感じです。

朝一番の誰もいない大浴場、独り占め。右奥から出たお湯が右側の溝へ掛捨てられてゆく。

松代温泉 松代荘 大浴場

湯口からはもちろんドバドバ。

松代温泉 松代荘 大浴場

手前の掛捨て口の方には表面にうっすらと膜。一見すると、油膜のよう。

松代温泉 松代荘 温泉

触れるとパリパリと割れる白色の析出物、カルシウム分の膜かな、楽しい~。夜間にたまったのでしょう、早朝特権ですね。池に張った氷を割る気分。何時間くらいお湯を静寂にしておくとこの膜ができるのかしら。宿泊者用の長寿よりもまずこちらに朝一番で入浴したのでコーフンしてしまいました。

松代温泉 松代荘 大浴場

露天風呂

大浴場の湯船わきのガラス戸を空けて外へ。2021年2月3日にリニューアルオープンしたとかいう新しい露天風呂。

以前の露天がどのようなものだったのかわからないけど大きくなったのでしょうか。高い天蓋付きの大きめ湯船、左手前から供出された温泉が、奥の真ん中から排出。もちろんかけ流しかけ捨て。ちょうどよい湯温で快適。

松代温泉 松代荘 露天風呂

ここも湯口からは惜しげもなくドバっと

松代温泉 松代荘 露天風呂

以前からの古い湯口なのか、それとも2月に新設されたものなのか不明ですが、ゴリゴリ析出物たち、彫刻。なでなでしてみたり。この露天風呂も一番乗りでしたが、ここにはお湯表面の白色析出物はありませんでした。

松代温泉 松代荘 露天風呂

温泉分析表(平成31年4月)から

源泉は一か所。全て同じお湯だけど湯船・湯屋はどこも楽しい、ただし空いていれば。

源泉名 新3号線
泉質 ナトリウム-カルシウム-塩化物温泉(高張性中性高温泉)
泉温 43.8℃ ←別掲示によると源泉45.2℃
湧出量 L/分(掘削による自噴) ←別掲示によると740L/分
pH 6.61
溶存物質 16,130㎎/kg 成分総計 16,850㎎/kg

感想 濃厚な飴色のお湯を堪能できる温泉宿

いろいろとリニューアルしたあとのようで、カーペットもしみなく清潔で快適な館内。リーズナブルな上に濃厚な格別にいいお湯が楽しめる温泉宿で、HPの写真も期待も裏切りません。

ぬる湯温泉ではないけど、熱すぎることなく心地よい湯浴みのできる濃厚な無二の温泉。消毒・循環のない黄金色というか茶色・橙色の濁り湯完全かけ流しで、温泉好きには来た甲斐があったと思えること間違いなしです。毎日お湯を抜いて洗浄しているのに析出するゴリゴリも魅力の一つです。

おひとり様でも割高になることなく宿泊できるのもうれしい(ただし選択できる客室は限定されますが)。公共交通機関に限りがありますが、足の便さえ解決できればビジネスホテルに泊まらずにこっちでしょ、と思えるお宿でした。〈宿泊2021年6月〉

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