国見温泉ルートから駒ケ岳のよい眺め・花を楽しみに行く
今回の目的はよい眺めと花!それだけです。
8月一週目、真夏のあっつい日に国見温泉登山口から秋田駒ケ岳を望むルートへ上がったのでその記録。なんちゃってハイカーの「美しい景色を眺めたい」との願望にて山頂アタックはしておりません。ので登山慣れした方には全く参考になりませんので無駄な情報です。いますぐにページ閉じて、閉じて!
前提として
・高所までロープウェイやリフトで上り、高所ハイキングもしくは下りメインの楽なハイキングが今までは主流(特に欧州)
・でも登山靴はもっている
・まともな運動はしていない
・特に痛めている箇所もなく健康体のはず
こんな人がどこまで登れるか、しかも真夏。アルパこまくさからバスで8合目まで行き、そこから登るルートがメジャーなのはわかる。でも国見温泉に泊まることが先に決まっており、そこに登山口があるのにもったいない、二度とない機会。ということで行かれるところまで行き景色を眺めたら戻ってこようということで出発。
国見温泉ルート 登山口~横長根の分岐
当日は朝から30度越えの猛暑。宿の客室から見えるトイレのある公共駐車場に早朝から登山客が数グループ来ている。みなさん早いっ!
宿泊した石塚旅館に車を駐車したままにさせてもらい、『こんな暑い日に登るの~?!』と宿の方に言われる。あっ、やっぱり「こんな日」なんだと不安を抱えつつ出発。国見温泉群の森山旅館の手前、右手に登り口あり。この矢印に従ってのぼる。
8:30 ポストへ登山届をだし、クマよけの鈴も装備して出発。熊に会いませんように。標高860m。
木道やこういった整備された階段をのぼったり、
このような登山道をのぼったり。階段状の部分が多くて疲れる。
天気のよいこの日、林の中で木陰が多くできるのはありがたいのだけど、一方で風が全く通らずものすごい湿気。体力の消耗著しい。あらら、しめじのようなキノコまで生えてますこと。
クルマユリの鮮やかさに目を奪われるが涼しくはならない。
横長根~大焼砂とムーミン谷の分岐点まで
9:30 休憩を何度か入れながらやっと横長根の分岐点(1175m)へ到着。ここまで眺望なし、苦行。この地点から右方向の横岳・大焼砂をめざします。
分岐点あたりからの眺め。雲がほとんどなく今日の天気は穏やか~。このまま天気崩れませんように。
ハクサンシャジン
ヤマハハコ
トウゲブキ 花の写真を撮っているついでにしょっちゅう休憩する。
見晴らしのいい場所で後方を眺めると田沢湖。当日はかすんでいたもののまあ眺めることはできた。
両脇を木に囲まれたような草むら状態の登山道を歩む、なだらかなのぼり。アザミのとげが時々イタイ。そのうち周囲の林が途切れてハイマツ帯になり視界が開けてくる。
馬場の小路~男岳をめざして
10:30 やっと到着、分岐点(1364m)、ここから右手北方向へ登ると大焼砂、左手下ると馬場の小路、通称ムーミン谷の方向。今回、谷には是非行ってみたかったのと、大焼砂のガレ場と呼ばれる場所をのぼる自信がなかったので左手に下っていく。黒い砂の斜面には咲き終えた後のコマクサがちらほら。
歩きやすい木道が続く谷間。暑さで参っていたが、気持ちよいハイクにちょっと気分もアップ。
チングルマがすっかり咲き誇った後。ちょっと前までは白いお花畑だったはず。
ゆらゆらイソギンチャクのようなチングルマ、エゾツツジ
トウゲブキかな?花弁が違うような。
木道脇を賑やかすねじれた花弁のエゾシオガマ
カタガリ泉水の案内板を抜けて
駒池(1350m)が右手に見えてくる中、谷をすすみ一番楽しいハイキングコース、ヨーロッパのよう。眼前に男岳が見えてくる。
来た道を振り返ると駒池とその後方に大焼砂の稜線。帰りはあの尾根を下るのだなあ。
男岳を正面に見て、その横に見える登山道(白色矢印)をこれから登る、結構急だけど頑張れー
途中、倒れかけた道しるべ確認し
ふり返ると、渦巻き状の火口をもった小岳(コダケ 1409m)と歩いてきた木道がよく見える。
こんな岩場が時折あり、岩・石がころころ。当日は前後ほとんど登山客かぶらないが、まれに下って来る登山者とすれ違う。双方落石注意。ああ、岩を転がさないで~。
休み休みのぼり、そろそろ尾根へ到達
男岳分岐~阿弥陀池
11:55 男岳(おだけ)分岐到達。左方向、馬の背を進むと横岳へ。
よじ登ってきた側にうずまきパンのような小岳と女岳(めだけ)
反対側には秋田駒ケ岳 男女岳(おなめだけ 1637m)が正面に。このあたりに来ると登山客が多い。やはりみなさん8合目からアプローチのよう。
男岳の頂上は目指さずに、眼下に見える阿弥陀池の方向へ下ります
この辺りはニッコウキスゲのお花畑
水量もだいぶ少ない阿弥陀池、ぐるっとまわって避難小屋エリアへ。日陰を求めて早歩き。
12:10 阿弥陀池避難小屋(1520m)へ到着。この裏手にトイレもあります。水場はなし。みなさん煮炊きをしたりと思い思いに過ごしているが、我々ほどには疲弊していない印象。
しばし建物の陰で休憩。石塚旅館で握ってもらったおむすびを頂きます。うまいっ。
阿弥陀池~横岳~大焼砂
12:48 避難所を後にして横岳方向へ出発。男女岳は登らないの??ええ登りません。暑くてバテ気味なので省略です。
5分ほど登ると、男女岳と阿弥陀池が一望できる
13:04 眺めを楽しみながら横岳(1582m)到着、右方向へ降りて南の大焼砂の方向へ。ここで北西方向、焼森の方へ行くヒトの方が多かったかな。しばらく、ハイマツの灌木群の中を下ると、砂がメイン、石ゴロゴロの砂場へ。右斜面の下方向を見下ろすと馬場の小路、谷へとつながる道。大焼砂の東斜面側はずっと曇ったままで見晴らしは悪いままであった。
下ってきた大焼砂を振り返る、ここを登るのは足腰に相当きそうだ、歩いても歩いても進まなそう。この大焼砂は下りにして正解だった。
大焼砂の斜面、真夏のコマクサはほとんど花を終えてしまっている。この灼熱だもの、仕方ない。イワブクロと名残りのコマクサ。
男岳横岳分岐~横長根~国見温泉
13:35 男岳と横岳分岐へ到着。雄大な眺めもおしまい。ここからもほぼ下りだけど、暑さと湿度が…
14:08 国見温泉へわかれる横長根分岐へ到着。休憩していても風も通らず心地よくないので早々に切り上げて、また湿気のこもる林の中をひたすら下る。階段状のところが多いのでやはり歩きにくい。休みをとっていると60代くらいのグループにぐんぐんと抜かれていく、みなさんたくましい。
硫黄のにおいがプーんとしてくると国見温泉近し。左手に石塚旅館の建物が見えてくる。
14:50登山口へ到着。下山届け出して終了。
石塚旅館のご厚意に甘えて入浴させてもらう。軒先の蛇口から出る湧水がおいしいこと!生きかえった。
感想 真夏でも高山植物を楽しめる
ステキな景色、かわいらし花、天気が良くて満足な反面、暑さ・湿度で体力的に厳しく疲労度50%Up。なぜこんな真夏に苦行をしているのだろうと自問自答しながらの登下山。もう少し涼しい山の上を期待していたものの、日本の1,500m級の山だと真夏でもまったく涼しくないことを痛感。ああ、アジアなんだなここは。ガスも横風もなく、雨具も防寒具も全く必要なかったことは運が良かったということで。でも持参した水が少し不足気味だったのは反省点。
駒ケ岳の山頂アタックはしなかったが仕方ない。体力と相談の上迷いなし。熊とも遭遇せずに無事に戻ってきたので良しとして、男女岳は次回8合目ルートから登る際の楽しみにとっておこう。登山・ハイキングは配分が難しい。この後、数日間筋肉痛だったのは言うまでもなし。
教訓:次回は涼しい時期、もしくは涼しい場所に行ってみよう。
当日の宿泊地、岩手網張温泉へ
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