ランプの宿 大黒屋旅館に泊まってみよう
『歩いてしか行かれない温泉特集』で必ず出てくる三斗小屋(さんどごや)温泉、初めて行くことができました。
予約したのはいいけどあの那須の強風、コワいなあ、ちゃんと行かれるのかなあ、好天だといいけど…なんておびえてたので当日までは楽しみ半分、不安半分といったところ。
幸い好天に恵まれて強風地獄にあわず向かうことができました。ああ、よかった。
当日は峰の茶屋から牛ヶ首を通って姥ケ平へ。スタート時間があまり早くなかったので茶臼岳ピークアタックは省略。
姥ヶ平から見上げる茶臼岳に雲一つない晴天。天気よすぎてまぶしいくらい。
その後は展望なき樹林帯が続き、暑かったこともあって少しバテ気味。
やっと煙草屋の建物が見えてきたときには正直ほっとしました。
山側に建つ煙草屋旅館を通過して
やっと到着、大黒屋旅館。
三斗小屋温泉 大黒屋
【住所】栃木県那須郡那須塩原市板室919
【客室数】25?
玄関の真向かいには飲水所。水がじゃんじゃか出て飲み放題。翌日の水の心配もしないですむってシアワセ。
玄関入ると囲炉裏端スペース。床はピカピカ。お宿の中、すべてツルピカです。
廊下の電灯はランプ風味
おばあちゃんちのような階段
客室
若い女性スタッフに案内してもらったのは本館二階のこちらの客室、『弐拾壱番』のお部屋。この低い竿縁天井がなんとも味わいです。2名で宿泊、ニ食付きで11,000円/人、諸税込。
窓が開け放たれた角部屋、雰囲気バッチシ。網戸なんぞなし。ひえー、蚊が!アブが!なんて思ったのだけど、虫が来ない!一晩通して足を傷めたコオロギ一匹のみ迷入。
入り口側。鍵なし。もちろんトイレや洗面はありません。金庫もありませんので注意。
窓からは新棟とそこにつづく渡り廊下。
心と誠、そしてキノコ。えっ?
お茶セットがすでに用意してあります。温泉宿恒例のお着き菓子はなし。
懐かしめのアルミ急須にはすでに茶葉がイン。
到着時に置いてあったお湯お茶セットは夕食後に回収される。 が寒いことを懸念してお湯を頂きたいとお願いしたら改めてあつあつのお湯をポットで渡してくれました。
お布団は自分で敷いてシーツを広げるスタイル。旅館なのでシーツや枕カバーの提供あり、宿HPの案内の通り。この点は持参不要なのでらくちん。
この襖の向こう側は押し入れではなく隣の客室。もちろん鍵はありません。隙間から見えたところでは、お布団置き場に使われており、当日お客はなし。ちょっとホッとします。
タオル、歯ブラシ、といったアメニティは皆無です。この点は山小屋テイスト。浴衣は連泊者には無料提供、それ以外でも有料でお願いできるらしいけど数に限りもありそうで。というわけで希望しませんでした。
実際のところ、夜間気温が下がって寒かったので浴衣で寝るのは難しかったかなという感じ。9月とはいえフリース着て寝ましたから。
お部屋の照明は天井からのこれ一点のみ。
消灯時間は21時。5分前に照明が二回点滅して消灯アラート。その後21時になると突然電気が落ちて暗闇に。その前後からほとんどの客室は睡眠タイムに入るので静かになるけど一階の水回りあたりはバタバタしているので無音、清寂という状況ではない感じ。まあ気にならない程度です。
朝は6時になると再度勝手に点灯。
夕方、日が落ちると途端に寒くなります。古い木造家屋だからなおさらといったところ。
寒くなったら戸袋にたたまれた雨戸をえっちらおっちらと引き出して閉める。それでも寒いよ、密閉性ないからね。服しっかりと準備するべし。(宿泊したのは9月下旬)
令和元年に150周年を迎えた大黒屋本館、正直言って訪れる前はどれほどぼ〇いのかなあ、と若干心配してました。でも、よくお手入れされており味わいのある古さ、心地よくすごさせてもらって感服です。時代劇にでもでてきそうな鄙びた本館、風情満点です。
夜間は静かだけど、どれだけ気を使ってもトイレに行くにも扉を開けるのにバタバタと音が響く。おそらく別館(新館)の方が静かなのではないかという気がします。
共用スペース トイレは水洗
トイレの前に洗面スペース。本館内の洗面所はこちらだけ。ハンドソープがあったのでここの排水は泡禁止ではないみたい。でも飲めません。
トイレ周りも清潔。おそらくこまめに掃除されてます。トイレは水洗だけど和式。和式って慣れない…それだけがつらかった。このお宿で一番つらかった部分かも。女性用の個室は一カ所使用不可で二カ所利用可。ところでこの水洗、どうやって浄化してるのでしょう。ナゾだけど聞きそびれてしまった。
あっ、階段に手すりない、と思ったけど、ここに来る人達は手すりなんぞいらない人たちでした。
気になるスマホ充電。『電気を使える時間帯に空いていれば充電可能ですよ』と記載あるが、実際のところは…
三個のコンセントのうちいずれかが空いていれば使わせてもらえる。ただし、ほぼずーっとどなたかが充電しているのでタイミングよく差し込めるか?は微妙、運次第。タコ足のさらにタコ足の…えっと、だいじょうぶー?な光景。
三斗小屋周辺は電波圏外、インターネット使えないので、バッテリーもほぼ減らない。行程中に登山アプリ利用する場合はモバイルバッテリー持参が無難かな。〈宿泊2022年9月〉
目的の温泉へ~♨
三斗小屋温泉 大黒屋旅館 宿泊記②やっと入れる山奥の秘湯~かけ流しの温泉編【栃木・那須】